信濃毎日新聞 7月7日
長野市松代町の松代大本営地下壕(ごう)跡を調査している長野俊英高校郷土研究班が5日、象山地下壕入り口の空き家に、見学者との交流所「およりなして」を仮オープンした。生徒たちの調査報告書なども販売し、収益は同班が目指している地下壕の世界文化遺産登録活動のために積み立てるという。
ガレージ下に並べた机には、地下壕建設時に強制的に立ち退かされた住民に配られた門鑑(もんかん)と呼ばれる木製通行証の模造品や、地下壕の説明を内蔵したボールペンも。いずれも生徒のアイデアを基にした商品で、さっそく見学者らが生徒の説明を聞き、購入していた。
同班は昨年4月、調査資料を展示する「信州松代れきみちの家」を近くに開館しているが、班顧問の土屋光男教頭(59)が「地元の人たちと生徒が一緒に活動できる場を」と壕入り口の住宅を購入し、交流所にした。今後、生徒やOBら計30人余が、土、日曜日や夏休みなどに交代で店番をする。
交流所の開設には、地元の「西条地区を考える会」会長で、工兵として地下壕工事に携わった吉田栄一さん(82)も協力。強制立ち退きを経験した宮入忠政さん(73)と一緒に、近隣住民に交流所開設の趣旨を説明して回るなどした。吉田さんは「地元として、今後どのように協力を深められるか検討していきたい」としている。
(長野県、信濃毎日新聞社)
第90回全国高校野球選手権長野大会第2日は6日、松本市野球場に続いて、長野県営、上田県営、諏訪湖スタジアム、長野オリンピックスタジアム、飯田県営の5球場でも試合が始まり、1回戦16試合を行った。
松本市野球場の上田西は四回までに5得点したが、その後は屋代・三枝の粘り強い投球に追加点を奪えず、2点差で逃げ切った。篠ノ井は五回、土屋の2点適時三塁打で逆転し、その後も追加点を奪い南安曇農を10−4で退けた。須坂は1点を追う六回、無死満塁の好機に中村が適時打を放つなど4得点し逆転勝ち。
長野県営は3試合ともコールドゲーム。伊那弥生ケ丘は計6犠打とバントを効果的に使いながら得点を重ね、11−0で田川に快勝。塩尻志学館は序盤と中盤の集中打で高遠を振り切った。長野西は大量47得点で望月に大勝した。
上田県営の飯田風越は序盤に大量点を奪い下高井農林に七回コールド勝ち。小諸−松本蟻ケ崎は、小諸が追いつかれた直後の六回に5安打を集中して3点を勝ち越し、リードを守りきった。犀峡は安打を放った3イニングで全得点を挙げる効果的な攻め。最終回の阿南の反撃を振り切って7−4で勝った。
諏訪湖の地球環境は初回に3点を挙げ、その後も着実に点を重ねて須坂園芸を振り切った。松本深志は九回、松川に追いつかれたが、延長十回に2点を勝ち越し、逃げ切った。穂高商は四死球などの走者を確実に点につなげて北佐久農に五回コールド勝ちした。
長野五輪の松本工は一回に先制するとそのまま流れをつかみ五、八回に追加点を挙げ、右腕佐々木は飯山南・飯山を2安打に抑えた。上田千曲は、一回に2点を先制し、六回には暴投から2者生還するなど飯山北を突き放した。
飯田県営の上田東は、初回7短長打で6点を奪い主導権を握り、辰野を下した。諏訪二葉は笹岡卓が5回を無安打無四球の好投。打線は15安打19得点で、東御清翔を五回コールドで下した。
<松本工−飯山南・飯山>
昨秋の県大会3位決定戦で敗れた松本工が雪辱を果たした。一回に佐々木の犠飛で先制し、終始流れを握る展開に「完ぺきですね。2度続けては負けられない」と中村監督。
五回は、塩原が左前打で出塁。犠打と敵失などの二死一、三塁から4番平林が中越え三塁打を放ち、2点を加えた。一回は三振、三回には二死満塁の好機で中飛に倒れていた平林だが、「絶対次は打つという気持ちだった」と、外角直球を無心で振り抜いた。
投げては佐々木が緩急つけた投球で、相手打線を2安打に抑える好投。冬の間に下半身を鍛えた佐々木は「球が低めに集まるようになり、制球で勝負できたことが良かった」と振り返った。
(長野県、信濃毎日新聞社)
BCリーグは6日、各地で3試合を行った。信濃グランセローズは大町市運動公園野球場で石川ミリオンスターズと前期ホーム最終戦を行い、4−8で負けた。信濃の借金は2となり、前期優勝の可能性が消えた。
信濃は四回に大橋の2号ソロなどで3点を奪い、一度は逆転に成功。だが、石川打線に小刻みに加点を許し、七回から救援した給前が5失点と力尽きた。信濃は前期ホーム試合の戦績を9勝8敗1分けで終えた。午後1時開始の試合に1377人が入場した。
新潟アルビレックスは8−1で福井ミラクルエレファンツに大勝し、再び上信越地区首位に立った。富山サンダーバーズは3−2で群馬ダイヤモンドペガサスにサヨナラ勝ちした。
信濃は8日、富山市アルペンスタジアムで富山と対戦する。
<一時は逆転…失点重ね>
ホーム最終戦を白星で飾れず、信濃の前期優勝は消えた。つながりが出てきた打線が一度は逆転したが、守りのミスもあって踏ん張りきれない投手陣が失点を重ね、石川打線に計15安打を許す完敗だった。
石川の先発は3日に4安打完封負けを喫したばかりの南。大黒柱を中2日でマウンドに上げた。1順目は完全に抑えられた信濃だが、四回に大橋のソロで反撃開始。竜太郎、清水、市川と上位打線の集中打で一気に逆転した。そこまでは良かった。
試合の流れを決めたのは、同点で迎えた七回の攻防。救援した給前は先頭に四球を与えると犠牲バントの処理をミス。続く打者に犠牲バント、初球スクイズと無安打で1点を献上し、その後適時打を浴びた。給前は「リリーフという自分の立場を考えれば同じ失敗はもうできない」と悔やんだ。
信濃は直後に無死一、二塁と絶好の好機をつくる。打者松橋の送りバントも考えられたが、一気に追いつきたい信濃ベンチは長打力のある平泉を代打に送る強攻策に出た。だが、結果は併殺。「点が入らなければ私の失敗」と木田監督。その後は相手守備のミスで1点は返したものの、流れを引き寄せることができなかった。
(長野県、信濃毎日新聞社)
ブナの原生林が広がる飯山市なべくら高原で6日、樹齢数百年のブナの巨木「森太郎」と「森姫」の樹勢を調査する催しがあった。市内外から15人が参加した。
金属棒でたたいて“診察”した樹木医根萩達也さん(53)=松本市=は「森太郎に大きな変化はない。だが森姫は幹の腐食が進み、来年も同じように立っているかは分からない」。中野市の主婦高橋直子さんは「精いっぱい生きた姿を見られて良かった」と話した。
樹勢調査は同市などの有志でつくるいいやまブナの森倶楽部(くらぶ)が2000年から続けている。
(長野県、信濃毎日新聞社)
上田市古安曽の戦没画学生慰霊美術館「無言館」(窪島誠一郎館主)は6日、画学生の遺族らが集う「無言忌」を開いた。窪島館主はあいさつで、無言館の隣接地に開館準備中の第2展示館を、9月20日にオープンすると発表した。
無言忌には、遠くは鹿児島県や青森県など全国から約百人が出席。窪島館主は「第2展示館の完成は、当初の計画より1年以上遅れて申し訳ない」とし、準備が整いつつある第2展示館の展示室「傷ついた画布のドーム」を、遺族にのみ公開した。
第2展示館には、所蔵する画学生約110人全員の作品が1人1点は飾られる予定。フィリピンで24歳で戦死した鵜飼章さんの甥(おい)の渡辺敬生(ゆきお)さん(76)=横浜市=は、第2展示館を見学後、「天井に絵を張り付ける方法にびっくり。今は展示されていないおじの作品も並ぶ。うれしい」と話した。
無言館の所蔵作品は、約700点と11年前の開館当初の7倍以上。第2展示館は、展示スペース不足解消のため、昨年6月に着工、画集や戦争資料などの窪島館主の蔵書約2万5000冊を収めた「オリーヴの読書館」を併設する。
(長野県、信濃毎日新聞社)
飯田市諏訪町の斉藤康司さん(84)によるパソコン教室が6日、市内の県飯田創造館で始まった。自らの経験を基に初心者向けに分かりやすく用意した内容に、60−70代を中心に35人が受講を申し込む人気。この日は20人余が2クラスに分かれ、パソコンの使い方を学んだ。
受講者は、マウスを操作したり文章作成プログラムを起動させたりと、動作を1つずつ確認しメモを取りながら進めた。同市松尾町の宮崎順子さん(74)は「ホームページを作って友人たちと交流したい」と、パソコンのマスターに期待を膨らませていた。
斉藤さんは「同じことを何度も繰り返して確認し、友達をつくってもらいながら、ゆっくりみんなで進みたい。教える中で、自分も一緒に初心に戻って勉強していきたい」と張り切っていた。
(長野県、信濃毎日新聞社)
松本市島立堀米地区で6日、県無形民俗文化財の「裸祭り」があった。ふんどし姿の小学生男子約40人と、短パン・Tシャツ姿の女子約60人が参加。のぼりを手に「オンヤーサー、モンヤーサー」の掛け声とともに練り歩いた後、男子は神社隣の池に「ウオー」と声を上げて飛び込み、禊(みそぎ)をした。
祭りは江戸時代に疫病を追い払おうと始まったという。のぼりには、地区内にある津島神社の祭神「牛頭(ごず)天王」の名が書かれている。毎年7月1日に開いてきたが、今回から同月第1日曜日の開催に。共働きの親が増え、平日は祭りを支える人手が足りないためだ。
「時代の変化はあるが、地域の宝として末永く引き継いでいきたい」と、島立堀米町会長の山田一正さん(75)。島立小三年の森田湧大君(8)は「途中で転んで痛かったけれど、泥をぶつけあって楽しかった」と話していた。
(長野県、信濃毎日新聞社)
社会人野球の第79回都市対抗第2次北信越大会最終日は6日、新潟市営鳥屋野球場でバイタルネット(新潟市)−TDK千曲川(佐久市)の決勝を行った。TDK千曲川が4−0で勝ち、3年ぶり2度目の優勝を飾った。TDK千曲川は8月29日から東京ドームで開かれる本大会に出場する。
TDK千曲川は三回に平出の適時二塁打で先制。六回に保坂の2点二塁打、八回に福本の適時打で追加点を奪った。エース阿部正がバイタルネット打線を6安打完封した。
大会の最優秀選手賞は阿部正、最高打撃賞は17打数9安打の福本が獲得した。本大会の組み合わせは21日に決まる。
(長野県、信濃毎日新聞社)
2007年度に児童の体力テストをすべての学年でしなかった県内の公立小学校が全体の44・4%に当たる173校に上ることが、県教委の初めての調査で分かった。「以前より行われなくなった」とする学校関係者らは、体育の授業時間を減らした学習指導要領の改定などの影響を指摘。テストを体力向上のきっかけとして評価しながら、実施する時間的な余裕がないとの声が上がっている。
調査は07年10月、県スポーツ振興計画の策定に合わせて実施。国、県ともに採用している握力、上体起こしなど8種目の体力テストを年度内にしたかどうか(予定含む)を尋ねた。
この結果、全390校の実施率は55・6%。実施した学校のうち、8種目すべてを全学年で行ったのは109校(27・9%)、種目を限ったり、学年を指定したりして実施したのは105校(26・9%)だった。一方、中学校の実施率は87・7%、公立高校(全日制)は88・2%と比較的高かった。
小学校で実施率が低いことについて、県教委スポーツ課は「体育免許を持つ教諭が少ないためではないか」と分析。隔年や数年おきに実施している学校もあるといい、体育免許を持つ北信の教諭は「低学年では記録より体を動かす楽しみを引き出す方が重要」とする。
一方で、同様に体育の免許を持つ長野市古牧小の西内勉校長は「最近の子どもは、転んでも手をつけないなどけがをしやすくなった」とし、体力向上のきっかけとしてテストを評価する。「かつては毎年、計算機をたたいて集計していた記憶がある」という。
少なくともここ数年実施していない長野市内の別の小学校教頭も「どこもかつては毎年やっていたように思う」とし、02年度の改定学習指導要領で体育の授業が年12−15時間減った影響を指摘。松本市の小学校教頭は「全種目をこなすには3時間ほど必要だが余裕はない」と話す。
こうした現状は、文部科学省が小学5年生と中学2年生を対象に本年度初めて行う「全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)」にも影響している。県内の小学校の参加率は65・0%で、中学を5ポイント下回った。県教委スポーツ課は「テストは任意だが、児童の体力向上につなげるために重要。なるべく取り組んでほしいが…」としている。
(長野県、信濃毎日新聞社)